研修レポート
吉田 和弘 さん

株式会社Encounter JapanでのOJT

ふるさとプロデューサー3期生の吉田和弘です。「伴走型販売促進業」を夢に起業準備していた折にこのスキームを知り、9月からの4カ月間、海外就業経験を活かし、日本の産品を海外で流通させることを目標にこの研修に参加しました。

私の研修先である株式会社Encounter Japanは、<縁をつなぎ、縁を生み出す>をコンセプトに東京都内に2店舗の飲食業、メキシコグアナファト州に飲食・宿泊業を営み、日本産品の中南米輸出事業を行う会社です。

今回は、メキシコの展示会に私が初めて参加した3日間をレポートしたいと思います。
中南米一大規模な展示会
・展示会主催者: SAGARPA(メキシコ合衆国農林水産省)
・展示会日程: 2017年12月7日(木)~9日(土)
・実施国: メキシコ合衆国 メキシコシティ(首都)
・実施会場: セントロ バナメックス
・来場者数: 約6万人(海外バイヤー32ヶ国より120名以上)
・展示数: 750ブース

メキシコ農林水産省が主催するアリメンタリアフードショーで、Encounter Japanは昨年、初の日系企業出展社として注目を浴びました。それを皮切りに広島産品がメキシコに輸出され、日系レストランを中心に味噌や日本酒が流通。本年度は、私が当社ブースに企業誘致と流通契約をゴールに参加しました。
メキシコって大丈夫?
広島、そして大分県での国内研修中にお会いした皆さんのメキシコに対するイメージは、あまり良くありませんでした。テレビからはマフィアや地震のニュースが多く、メキシコって危険じゃない? と言う常套句がありました。

私にとっては6年住んだ米国カルフォルニアの南に位置する、タコスがおいしい隣の国。私のメキシコ系友人達は皆、遊びに行くと¡Mi casa es tu casa!(「自分の家のようにくつろいでくれ!」)と大変気さくで、一度は訪れてみたい国でした。

現在のメキシコは人口1億2,000万人、なんとその半数が24歳以下。少子化の日本とは大違いで、人口ボーナスが今後30年続くと言われています。ただ馴染みのないスペイン語、地理的に遠いイメージで未開拓市場でした。ビジネスチャンスはメキシコにあるんです。

実は、メキシコへの邦人移住率は去年日本No.1。2010年より日系企業数は3倍近く増えています。Encounter社のあるグアナファト州は、広島県との姉妹都市や経済提携をしています。特に車産業が盛んで、関連企業も進出して日本食が足りていない現状があります。

初めてのメキシコ訪問で治安を気にしていたクライアントさんも、首都中心部のホテルから日本食レストランまで5分歩いて、「メキシコは気さくな街だね!」と気に入っていらっしゃいました。私が長期滞在したグアナファトも、街全体が世界遺産で観光客も多く、私が男だからかもしれませんが、危険を感じたことは一度もありませんでした。
メキシコシティでのビッグイベント
60日の日本研修と30日のメキシコ研修の締め括り、アリメンタリアフードショー。9社からサンプル提供を受け、更にわさび会社さんに出品いただきました。私の仕事は、①サンプル商品のリサーチ、②甘酒のプロモーション、③わさびを中南米の企業とマッチングするの3つでした。
片言のスペイン語で
事前にスペイン語で表記した質問ボードにシールを貼り付ける方法で、アンケートに回答して貰いました。日々内容を変更して、各サンプル商品のリサーチが出来るよう工夫。その都度、交渉や名刺交換が出来るようブラッシュアップしました。

また、回答頂いた方にサンプルをお渡しするなど、手法を変えてアプローチした結果、私の拙いスペイン語でもなんとか必要な情報をもらえました。2日目にアメリカで流行っていてメキシコでも流行る可能性のある、ハワイアンポケのレストランを開業するレストランオーナーさんに会えた事も一つの成功事例です。
健康に良いだけでは足りない事
日本でも飲む点滴として流行っている甘酒。メキシコ文化にお米をすりつぶし、砂糖とシナモンを加えたオルチャタと言う飲み物があります。味も色も似ているので、メキシコでも必ず受け入れられる!と信じ、国内研修から準備してきました。

一般的には健康に良くても、同じような味が楽しめるなら安いほうがいい。ごもっともだと思います。実は、エンカウンター社で取り扱いのある味噌会社さんから既にメキシコに甘酒が入荷されていましたが、単価が高く、関税や輸送費を含めると日本円で1本600円相当になってしまうのがネック。街のレストランなどでも高いとの事でなかなか契約に至りませんでした。日本産品の輸出の壁を感じた事例でした。

ただ豆乳で割った甘酒は自然の甘みがあり、個人的に購入したいという日本食好きのローカルのお客さんがいらっしゃったのが嬉しかったです。
思惑以外から
中南米でわさびをステーキや焼肉の新しいスパイスにしようと牛肉業者ブースをまわり、2日目にどデカイステーキをゲット。辛いチリ好きのメキシコ人が意外とわさびの鼻にツーンとくる辛さが苦手だとわかりました。アメリカの寿司屋でウェイターしてた時は『ツーン=快感』とお客さんが言っていましたが、メキシコ人にはまだ浸透していないようです。気を取り直し、3日目にメキシコの乾燥野菜のスナックを作る企業さんとテーブルミーティングになりました! わさび香料をふりかけたスナックの開発の話で盛り上がり、日本が大好きだと言う開発担当者と名刺交換。今後の展開に期待!
これぞふるプロ研修
展示会前日の営業で、後日契約が入りました。味噌会社社長さん含めEncounter社一丸となって営業したメキシコシティのHYATT (元日航ホテル)の日本食レストランで味噌商品が流通し、私がプレゼン担当させて頂いた甘酒も入荷されました!これも偏に皆さんのおかげだなぁと実感しました。本当に嬉しいです。
終わりが新たな始まり
4ヶ月以上自分の枕で寝られない出張の日々が終わりました。その時間や結果を経て、自分がどうしたら成功出来るのか学ばせて頂きました。29歳の社長がメキシコで会社を運営する以上の仕組みを作っているその答えが、昨年度のふるさとグローバルプロデューサー育成事業の報告冊子の中にありました。

〜小さな成功事例を積み重ねる中で『能力・信用・人脈』を形成していく〜

今回の研修の事前説明会で、ふるプロ研修後に得られる成果として聞いていたのも、まさにこの言葉でした。点が線になるには小さな成功の積み重ねですね。私は、ふるさとプロデューサーと言う職業で成功する。その為に目の前にある小さなステップを一段一段しっかり登って行きたい。今の素直な気持ちです。関係者の皆様、ありがとうございました。